高さ828mという世界一の超高層建築物「ブルジュ・ハリファ」、富裕層たちの大型クルーザーが停泊するドバイマリーナをはじめ、大型の都市開発が続くドバイ。
このドバイに今、世界中の投資家が投資のチャンスを求めて押し寄せています。
では投資家たちはドバイの不動産市場に、いったいどんな未来と可能性を描いて投資のチャンスを伺っているのでしょうか。
そこで今回は、ドバイの不動産業界の現状とドバイ不動産投資をおすすめするポイントを5つにまとめて紹介します。
あわせてドバイ不動産投資の失敗例や注意点、よくある疑問や質問についてもお答えしますので、是非参考にして下さい。
\\ 第二のドバイはエジプト! //

ドバイの情勢
ここでは、ドバイで不動産投資をおこなう上で重要となるドバイの情勢について、人口と年層区分、扱う言語、為替レートという3つの視点から解説します。
人口と年層の区分
ドバイの人口は2023年時点でおよそ355万人で、その年層区分はかなり特徴的でいびつです。
というのも、ドバイは出稼ぎに来る外国人労働者の数が非常に多く、一説には全人口の9割近くが外国人で構成されていると言われています。
出稼ぎ労働者の大半は男性のため、男女比も男性が圧倒的に多く、その比率はおよそ7:3です。
生産労働人口(15歳~65歳未満)のど真ん中に当てはまる25歳~44歳のまでの人口が全人口の58%に達しており、60歳以上の高齢者はわずか2.5%ほどしかいません。
少子高齢化に悩む日本では、高齢者(日本の場合は65歳以上)の割合が全人口の25%ということを考えれば、いかに高齢者の数が少ないかが良く分かるでしょう。
またドバイの人口は毎年5%~10%の割合で増え続けており、ドバイ政府の発表によると2040年には580万人に達すると予測されています。
このように生産労働人口の割合が多く、人口が今後も増加を続けると予測されているドバイは、海外不動産投資における有望な市場として期待できるでしょう。
扱う言語と情報収集のしやすさ
海外不動産投資では、情報の集めやすさが重要な指標となります。
情報の集めやすさはその国で扱う言語に大きく依存されるため、どのような言語が用いられているのかを事前に知っておくことは大切です。
ドバイの公用語はアラビア語ですが、英語も通じます。英語が話せれば日常生活で困ることはないでしょう。
またドバイで話される英語は、アメリカ英語ではなくイギリス英語が主流となります。
これは独立前のUAEは、イギリスの統治領であったためです。
通貨と平均的な為替レート
海外不動産投資では、現地の通貨で収益を得るため、最終的に日本円に換金する場合は、為替レートによって収益額が決まることになります。
そのため、ドバイで用いられる通貨の種類と為替レートを抑えておくことは重要です。
ドバイでは「ディルハム」という通貨が用いられます。
ディルハムはドルペッグ制を採用しているため、USドルと連動します。
そのためディルハム・円とドル・円は同じ為替レートの動きをするため、ドバイで不動産投資をおこなうということは、実質的にUSドルの為替レートに注目することが重要だということになります。

日本とドバイの不動産の違い
ここでは日本とドバイの不動産の違いについて、7つの視点から解説します。
ドバイの物件には減価償却の概念がない
ドバイの物件には、日本とは異なり減価償却の概念がありません。
そのため、時間の経過による物件価値の変化や売却のタイミングについて、日本の不動産とは異なることを理解しておく必要があります。
年月が経つほど物件の価値が高くなるのが基本
建物の減価償却という概念のないドバイでは、時間の経過と共に物件価値が高まっていくという特徴があります。
これは日本の不動産(建物価値)に対する考え方、評価とは大きく異なる点です。
日本では、減価償却によって建物の簿価(帳簿上の評価額)が下がっていきます。
それと共に建物の時価(実際の取引価格・市場での売買価格)も基本的には下がっていくのが一般的です。
日本では、例えば木造の投資用物件の耐用年数は22年と定められているため、築20年以上の木造物件の評価額は、建物価値はほぼゼロで土地のみで評価されてしまいます。
そのため日本の不動産のように建物の構造や築年数によって、残りどれだけの耐用年数があるのか、物件価値はどれだけ残っていいて、あとどれくらいの期間で建物価値はゼロ評価となるのかといったような考え方は、ドバイ不動産投資においては捨て去る必要があるのです。
値上がりしたタイミングで売却するのがドバイ投資の鉄則
前項で述べたようにドバイの不動産価格は、日本とは真逆で時間の経過と共に値上がりしていくのが基本です。
そのためドバイの不動産投資においては、売却のタイミングは物件価格が上がったタイミングということになります。
日本の不動産投資では基本的に物件価格が下がっていくことが一般的なため、保有期間中に得られたインカムゲインから各種コストと値下がり分を差し引いて、利益が残るタイミングを見計らって売却する必要があります。
ですが時間の経過と共に不動産価格が上昇していくドバイの不動産投資では、そのようなタイミングの見計らいは必要なく、値上がりを待つのがポイントです。
これはドバイへの不動産投資で、大きな利益を得た投資家たちが用いた鉄則でもあります。
コロナ禍の投資先として購入が相次ぎ不動産価格が上昇した
世界的に見てドバイはコロナ禍の影響が少ない地域でした。
そのため世界中の超富裕層からコロナ禍においても有望な投資先と見られ、高級住宅市場への資金流入の加速が続いています。
例えばドバイ不動産投資で人気エリアのパーム・ジュメイラでは、2021年の夏から1年間で約59%も高級住宅の価格が値上がりしています。
ドバイの通貨はアメリカ通貨(USドル)と連動するため、財政政策においてもドバイ中央銀行はFRB(アメリカの中央銀行)に追随します。
現在FRBでは金利引き上げをおこなっているので、ドバイ中央銀行も基準金利の引き上げており、その結果、庶民向けの一般住宅は住宅価格が下落傾向を示しています。
ですが、基本的に人口増加が続くドバイでは住宅への需要が高く、FRBによる金利引き上げがドバイ住宅市場への安定性に影響を及ぼすことは低いと見られています。
また、富裕層向けの高級住宅市場では供給不足にプラスして世界中からの重要がとどまる気配がなく、今後も値上がり傾向を示し続けると予測できます。
フリーホールドのエリアの物件のみ投資が可能
フリーホールドとは、自由に土地を所有する権利のことです。
ドバイではフリーホールドが認められたエリアが設定されており、そのエリア内の物件であれば基本的に不動産の所有に制限はかかりません。
そのため外国人であっても、土地を所有することが認められます。
継続的な都市開発が各所で行われ不動産需要が落ちない
すでに大規模開発によって発展著しいドバイですが、引き続き都市開発が継続しておこなわれるため、不動産需要が落ちる気配はありません。
実際、2021年の3月にはドバイ政府から「ドバイ都市マスタープラン2040」と呼ばれる新たな都市計画が発表されました。
このような大規模都市開発が継続しておこなわれるため、世界中から観光客や移住者が押し寄せており、不動産需要は高まり続けています。
日本以上に治安が良く安心した生活を送れる
治安が良くて住みやすいと言われる日本ですが、ドバイはその日本以上に治安が良いと言われることもあり、安心して生活を送れるのがポイントです。
世界経済フォーラムが発表した「旅行・観光競争力レポート2019」によると、安全部門のランキングが日本13位なのに対し、UAEは7位と上位にランクインしています。
治安が良い場所には人が集まりやすく、人が集まりやすいということは不動産投資においても大きなメリットとなります。
90%が外国人で締めているエリアも多い
ドバイは外国人が非常に多く、その割合は90%に達しています。
「エミラティ」と呼ばれるドバイ人は、10%ほどしか居ません。
人口比率で見るとインド人・パキスタン人が多く、近年はロシア人の増加も目立っており、そういった外国人の多くは主に出稼ぎ目的でドバイに来ています。
継続的に大規模な都市開発をおこなうことで、ドバイでは常に人とお金が急速に出入りしている状況です。
雨がまったく降らずテラス付きの物件が人気
ドバイではテラス付きの物件が人気です。
というのもドバイの気候は、年間でわずか4~5日しか雨が降らないためです。
そのため、梅雨のシーズンがあって年間を通して雨量の多い日本とは気候やライフスタイルが異なることを考慮した上で、物件を選ぶのがポイントです。

ドバイ不動産のおすすめポイント
海外不動産投資でドバイ不動産をおすすめするポイントは、主に5つあります。
比較的平米単価が安い傾向にあり利回りが良い
ドバイ不動産がおすすめの理由として、比較的平米単価が安く利回りが良いことが挙げられます。
そのため、利回りについては先進国の中ではトップクラスです。
例えば、海外の不動産情報サイト「グローバル・プロパティ・ガイド(Global Property Guide)」が公表している2022年10月時点でのデータによると、ドバイ・日本・アメリカ・イギリスの4ヵ国の主要エリアに立地する同規模のマンションの平米単価を利回りで比較した場合、次のような結果になります。
国名/都市名 | 平米単価(USドル) | 表面利回り |
---|---|---|
UAE/ドバイ | 5,918ドル | 5.2% |
日本/東京 | 16,322ドル | 2.7% |
アメリカ/ニューヨーク | 17,191ドル | 2.9% |
イギリス/ロンドン | 26,262ドル | 2.8% |
このように表面利回りについては、ドバイは他の3都市に対して表面利回りで2倍弱と高く、平米単価でも1/3から1/5程度に安くなっており、高い利回りが期待できる不動産市場となっています。
税制面の優遇が大きく利益率が高い
ドバイでの不動産投資は税制面での優遇が大きいため、収入がそのまま手元に残るので利益をあげやすいというメリットがあります。
というのもドバイでは、VAT(付加価値税)と呼ばれる税率5%の税金しか課税されません。
このVAT(付加価値税)は、日本でいうところの消費税に該当する税金です。
日本では不動産取引に対して、譲渡所得税、固定資産税、印紙税、相続税、贈与税など多数の税金が課税されます。
ですが、ドバイにはこういった税金が無いのです。
ドバイの不動産価格は年々上昇して売却益を得やすいため、譲渡所得税が課税されないことは非常に大きなメリットがあります。
「ドバイ都市マスタープラン2040」の都市計画で不動産価格が上昇中
2021年の3月に発表された新たな都市計画「ドバイ都市マスタープラン2040」によると、最先端医療が提供可能な大学病院の建設、ジュメイラエリアのビーチ「ラ・メール」の再開発、統合型リゾートのカジノ建設といった大規模都市開発がおこなわれることが示されました。
これにより、翌年のドバイの地価は88%も上昇しています。
「ドバイ都市マスタープラン2040」によって既に不動産価格は上昇を始めていますが、市場が上昇トレンドを示す中で価格が高騰しきる前に購入するチャンスでもあります。
観光地として世界的に注目度が高く人の出入りが盛ん
世界最大の噴水ショーであるドバイ・ファウンテン、超高層ビルのブルジュ・ハリファ、お洒落な飲食店やショップが立ち並び高級クルーザーが停泊するドバイマリーナ、巨大人工島のパーム・ジュメイラなど、ドバイには明確に人が集まる観光スポットが多数あります。
また大規模な都市開発が継続しておこなわれるので、常に世界的に注目度が高く、観光客や移住者含め人の出入りが盛んで、今後も不動産需要は変わらないと想定されます。
EMAARが手掛ける物件は即完売がほとんど
EMAAR(エマール)はUAEに本社を置く最大手の政府系開発会社で、ドバイマリーナなどを開発したデベロッパーとして知られています。
EMAARの開発する物件はどれも人気で、発売から即完売してしまうことがほとんどです。
こういった人気のデベロッパーの物件は、デベロッパーからライセンス発行されたブローカーに販売情報が最初に伝わります。
そのため、ライセンスを持ったブローカーから最短で販売情報を入手できるかどうかが、人気物件購入の成否を分けることになります。

ドバイの不動産投資でかかる税金
不動産投資で利益をあげるためには、いかに節税を上手くおこなうかがポイントになります。
ここではドバイでの不動産投資における税金について解説します。
固定資産税や印紙税などは一切かからない
ドバイではVAT(付加価値税)と呼ばれる消費税しか課税されません。
そのため不動産を所有していても固定資産税はかかりませんし、取引時の印紙税なども課税されません。
不動産投資で利益をあげるためには、いかに節税をおこなうかが成否を分けるポイントになるのですが、ドバイでの海外不動産投資ではVAT以外の税金がそもそもかかりません。
そのため海外不動産投資の初心者であっても利益を得やすいのが、ドバイ不動産投資の魅力の1つです。
2018年に消費税5%のみ設定されている
ドバイでの不動産投資では、譲渡所得税、印紙税、固定資産税の日割り精算などの支払いはありません。
また物件保有時に毎年課税される固定資産税や、相続税・贈与税などもありません。
唯一課税されるのがVATと呼ばれる消費税のみです。
VATの税率は5%になります。
現地ブローカーの仲介サービスを利用する場合、VATのみ課税されることがあるので、その点は注意してください。

ドバイの不動産投資でおすすめの地域
ここではドバイ不動産投資でおすすめのエリアを紹介します。
ドバイ不動産投資でエリア選定をおこなう際に抑えておきたい基準が、大きく2つあります。
- ブルジュ・ハリファから離れて砂漠に行くほど安くなる
- 海に近いエリアほど高額で砂漠側に行くほど土地が安くなる
上記の2つのポイントを抑えた上で、おすすめの地域を4つ見ていきましょう。
ドバイマリーナ

ドバイマリーナは外国人の不動産購入も認められたフリーホールドエリアで、300m~400m級の超高層ビルが立ち並ぶ世界最大級のマリーナです。
お洒落なショップやカフェ・バー、レストランなどの商業施設が集まっていて、人気のエリアになります。
またドバイマリーナから徒歩圏内には、人工島「ブルーウォーターアイランド」には世界最大の大観覧車「ドバイ・アイ(アインドバイ)」があり、観光・エンターテイメントエリアとしてますます注目を集めるエリアになります。
パーム・ジュメイラ
パーム・ジュメイラはドバイを代表する高級物件エリアで、世界一の人工島として注目を集めています。
パーム・ジュメイラに建つ高級レジデンスが売りに出されてから数年後に、価格が最大で150%も値上がりしたことからドバイ不動産投資の火付け役になりました。
パーム・ジュメイラは、3つのエリアから構成される人工島で、その全体像はヤシの木を三日月が取り囲むような形をしています。
ヤシの木の幹の部分には美しい公園があり、その周辺にはマンションやリゾートホテル、商業施設が立ち並びます。
パーム・ジュメイラに建設が予定されているマンションやホテルがすべて完成すると、その規模は10万人を収容する規模と言われており、将来性の面でも注目度が高い人気のエリアです。
ダウンタウン
ダウンタウンは、超高層ビルとして有名な「ブルジュ・ハリファ」や世界最大級のショッピングモールと言われる「ドバイ・モール」があるエリアで、観光スポットが集積していてドバイの中心地となるエリアです。
高さ150m、長さ275mの「ドバイ・ファウンテン」は、世界最大の噴水ショーとして人気です。
このエリアの開発デベロッパーは、ドバイマリーナやグリーンズの開発も手掛けた「エマール(Emaar)」になります。
ホテルや観光スポットだけでなく、ビジネスオフィスや住宅街も立ち並ぶほか、近隣には「ブルジュ・パーク」と呼ばれる緑あふれるエリアもあり、ドバイを象徴する人気の観光スポットとしてだけでなく、住みやすいエリアとしても注目を集めています。
グリーンズ
グリーンズは外国人にも開放されたフリーホールドエリアで、既に開発済みで比較的低価格な物件が多いエリアになります。
グリーンズは主要幹線道路であるシェイクザイードロードに面しているため、周辺の商業エリア・ビジネスエリアへの通勤アクセスがよく、日本人駐在員にも人気が高いエリアです。
リスクと投資資金を抑えながらドバイ不動産投資を始めたいという人に、おすすめのエリアと言えるでしょう。
ドバイ不動産投資でよくある失敗例
ここではドバイ不動産投資でよくある失敗例について解説します。
海外不動産投資ではよくある失敗例を学んで、リスク回避に活かすことが大切なのでしっかり抑えておきましょう。
物件を購入した途端にサポート体制が悪くなる企業がみられた
利益があげやすく海外不動産投資をおこなうのにおすすめのドバイですが、残念ながら不動産取引・管理市場が日本や欧米のようには成熟しておらず、悪徳な企業が散見されます。
例えば買い手が見つかった途端、サポート体制が悪くなったり連絡が取れなくなったりする悪徳業者がいるのです。
そのため、ドバイの物件を購入する場合は、実績があって信頼できる大手デベロッパーの物件を購入することをおすすめします。
販売開始後数週間で完売して手が付けられなかった
例えばドバイマリーナなどの開発を手掛ける政府系大手デベロッパーEMAAR(エマール)の物件は非常に人気が高く、販売開始から2週間で完売することはざらで、中には2~3日で即完売する物件もあるほどです。
こうしたデベロッパーは自社物件の取扱いを認めるライセンスをブローカーに発行しており、人気物件の情報をいち早く手に入れるためには、ライセンスを持ったブローカーを通じて現地の最新情報を仕入れることがポイントになります。
不動産バブル級の上昇率なので大幅下落に注意
ドバイは不動産投資先として非常に有望なので、世界中から投資マネーが集まっています。
そのため年々不動産価格が上昇してキャピタルゲインを得やすいのですが、現在のドバイ不動産価格は不動産バブル級の上昇率になっています。
大規模開発が継続的に行われており人口も増加し続けているため、今後も旺盛な不動産需要は続くだろうと予想されています。
ですが実需に伴わない程の値上がりするバブルになれば、バブル崩壊で不動産価格が下落する危険性もあります。
そのため、不動産需要と市場の値動きには注意する必要があります。
日本人がドバイへの不動産投資における注意点
ここでは、日本人がドバイの不動産へ投資をおこなう場合に注意しておきたいポイントを6つにまとめました。
外国人はローンを組みにくく全額現金での支払いが一般的
ドバイでは、外国人が銀行融資を利用して不動産を購入することはできません。
なぜならドバイの銀行は、外国人に対して融資をおこなわないからです。
また日本国内の銀行についても、海外不動産投資に対して積極的に融資をおこなっている金融機関は少なく、融資条件のハードルが高いのが現状です。
そのためドバイ不動産の購入は全額現金での支払いが一般的なので、投資を検討する場合は現金一括で購入できれば最適です。
米ドルと日本円の為替が悪く割高になりやすい
UAEは米ドルとの固定相場制を採用しているため、米ドルの動きに追随します。
現在のドル円相場は、最強通貨であるドルに対して円の弱さが露呈している状況のため、円安がかなり進行しています。
そのためUAEディルハムに対しても円安のため、為替レートが悪くて割高になりやすいことに注意が必要です。
不動産の需要と供給のバランスが崩れやすい
ドバイの不動産市場には世界中から投資マネーが集まっており、今後も人口の増加が続くことから不動産需要も続くと予想され、大規模な再開発が継続的におこなわれています。
ですがそれらの不動産需要に応えようと供給を増やし続けると、どこかのタイミングで需給バランスが崩れるリスクがあることには注意が必要です。
日本の税制に従った税金は発生する
日本人が海外不動産投資をおこなった場合は、現地での課税だけでなく日本国内でも課税されることに注意が必要です。
つまり、ドバイ国内では日本の消費税に該当するVAT(付加価値税)5%しか課税されないものの、ドバイの不動産売却で利益を挙げたら、その利益に対して日本国内で譲渡所得税が課税されますし、賃貸で毎年利益を得ている場合も所得税が課税されます。
そのためドバイ不動産投資の収支を計算する際には、日本で発生する税金を考慮することは忘れてはいけません。
ドバイへの移住は経済面でハイリスクなので注意
日本からドバイへ移住する富裕層が増えていますが、2~3年で日本へ帰国してしまう人が多いです。
なぜならドバイで資産を食いつぶしてしまって生活を維持できなくなり、日本へ帰国することになってしまうからです。
ドバイは物価が高くて生活費がかさむ上に、住居を賃貸で確保する場合はその家賃負担が重荷になります。
賃貸の家賃は1年分を一括で支払わなければいけないため、1年分の家賃700万円~800万円近くの家賃を毎年支払わなければならないのです。
またドバイの雰囲気に魅了されて、生活がついつい派手になりがちです。
ドバイへの移住を成功させるためには、現金一括で一戸建てを購入する、生活費を賄えるだけの毎月の固定収入を確保する、派手な暮らしは控えて堅実に生活するという3つのポイントを守ることです。
ドバイの住居のクオリティは低いことが多い
ドバイの住居は建築のプロが作っていません。
日本の住居は、プロの建築士が建築基準法に適合した図面を引き、役所から確認申請というお墨付きをもらった上で、その図面をもとに大工などのプロの専門職が家を建てるため、クオリティが高いです。
ですがドバイの場合、インドやパキスタンからやってきた出稼ぎ労働者が、何の建築経験もないまま指示されるがままに家を作っているので、完成後に穴が空いていて虫が入ってきたり雨漏りしたりするなどは日常茶飯事です。
そのため賃貸物件であっても購入した物件であっても、家の取得後は自分で不具合箇所の補修・修正をおこなうことが一般的です。

ドバイの不動産投資に関しての質問
ここではドバイの不動産投資に関して、よくある質問や疑問を5つにまとめて紹介します。
外国人でも分割払いで投資できますか?
プレビルド物件を購入対象に選べば、外国人でも分割払いでの投資が可能です。
プレビルド物件であれば、物件完成までの数年間に数回に渡って分割払いができる物件があります。
例えば、完成までに物件価格の50%を支払い、完成時に残りの50%を支払うといったような支払い条件です。
こうしたプレビルド物件の分割払いを利用すれば、ドバイ投資が資金面でより現実的となるのではないでしょうか。
ドバイ不動産の将来性は高いですか?
世界中の企業が積極的にドバイ進出をおこなっている現状や、大規模な不動産投資開発が継続的におこなわれていることを考慮したら、ドバイ不動産の将来性は高いでしょう。
中東というとオイルマネーをイメージするかと思いますが、実はドバイは原油に依存しない産業構造が確立された都市です。
つまり不動産市場のみならず、ドバイ経済全体の将来性が高いのが大きな特徴です。
ドバイの不動産会社は詐欺が多いのですか?
日本の不動産市場と比較すると、残念ながらドバイの不動産市場は信頼性や法整備の面で劣る面があるのは事実です。
そのためデベロッパーの会社概要や過去の実績、物件価格と市場相場との適正度などをしっかり精査した上で物件を選ぶことは必須となります。
非居住者でもドバイ不動産に投資ができますか?
非居住者でも、ドバイの不動産を購入して投資をすることができます。
ドバイは、外国人投資家による不動産購入を歓迎しているからです。
ドバイの不動産価格は上昇を続けているため、有望な投資先として世界中の富裕層がこぞってドバイの不動産を購入しています。

ドバイ不動産はコロナ禍の影響を受けていますか?
コロナ禍の影響によって世界的に人やお金の流れが停滞したなか、比較的にコロナ禍の影響が少なかったのがドバイです。
そのため、世界中の富裕層が避暑地や移住先としてドバイの不動産を購入しています。
ドバイの不動産市場が値上がりを続けている現状を見ても、今後も投資のチャンスは続いていくと考えられます。
まとめ
今回は世界中の投資家がドバイの不動産市場へ押し寄せる理由、ドバイ不動産業界の現状と投資をおすすめする5つのポイントを紹介しました。
ドバイでは今後も人口増加が続くと予想されている上に、大規模な都市再開発が継続しておこなわれることが政府発表として公式アナウンスされているため、今後も需要と供給の両面で不動産市場が拡大していくと予想されています。
そのため世界中の投資家がドバイへ押し寄せているのです。
ただし銀行ローンが使えないので基本は現金一括購入(プレビルド物件であれば分割払いも可能)、住居のクオリティが低いので購入後は自分で補修・修正が必要など、日本の不動産と大きく異なる点があることに注意が必要です。
なぜドバイが不動産投資先として有望なのか、どんな注意点や失敗例があるのかなどを今回の記事でしっかり学んでいただいて、ドバイ不動産投資をはじめるきっかけにしていただければと思います。