海外不動産投資を検討する際に、必ず注目すべき国としてエジプトが挙げられます。
エジプトは2015年から首都を移転する計画を進行しており、現在は行政機関をはじめ主要企業の拠点が次々にニューキャピタルへ建設されています。
これに伴い住宅やオフィス需要が爆発的に高まっていることから、世界中の投資家が現地の動向に注目中です。
そこでこの記事では、2023年現在で公開が可能なエジプト不動産の情報や、人気を集める詳しい理由などを紹介しています。
不動産投資において首都移転はこれ以上ないチャンスなので、資産運用の一例として参考にしてみてください。
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エジプトの情勢
海外不動産の投資国を選ぶにあたって、まずはエジプトの基本的な知識から抑えておきましょう。
人口と年層の区分
2023年現在でエジプトの人口は9,800万人を超え、間もなく1億人に差し掛かろうという段階まで人口が増加しています。
コロナが流行した2020年度の人口増加率は大幅に低いですが、近年は毎年80万人程度の増加が見られます。
年齢別では25~29歳の割合が最も多く、生産年齢人口は69%、高齢者人口は7.6%です。
世界基準で評価すると高齢化社会に該当しますが、対策が必要なほど問題となっているわけではありません。
10年前と比較すると年少人口の割合が低下しつつあるものの、全体の人口はまだまだ増え続けるでしょう。
扱う言語と情報収集のしやすさ
エジプトはアラビア語を公用語としています。
しかし英語が一般教養に指定されており、エジプト国内のどこでも英語が通じやすくなっています。
多少発音や単語の違いがあるかもしれませんが、英語が話せれば会話には問題はないと判断していいでしょう。
ただし不動産情報を収取する場合には、複数の仲介企業を検討することが必須となります。
インターネット上から収集できる情報には限りがあるので、比較する際は各社を転々としながら情報をかき集めていくものだと想定しましょう。
通貨と平均的な為替レート
通貨は「エジプト・ポンド(LE)」と「ピアストル(PT)」で、1LE=100PTとして換金できます。
2023年現在では米ドル換算では1米ドル=約18LE、日本円では1LE=約4.3円の為替です。
2022年には1LE=7.55円まで上昇しましたが、外貨不足によって急落しました。
その後融資を受けて徐々に回復しつつはありますが、日本円に換金する場合はレートの確認が必須と言えるでしょう。
ニューキャピタルプロジェクトで新首都を建設中

現在世界中がエジプト不動産に注目している理由は、「ニューキャピタルプロジェクト」とよばれる新首都建設を行っているからです。
ここではその概要と不動産需要の変化について解説します。
ニューキャピタルプロジェクトとは
ニューキャピタルプロジェクトとは、2015年から始まった新首都を建設する計画のことです。
エジプトの首都カイロは1,000万人近い人口を抱えており、深刻な過密化が進んでいます。
これに伴い、カイロでは以下のような問題が発生しています。
- 自動車の普及や産業の発展に伴い深刻な大気汚染が発生している
- 本来砂漠地帯であることから水資源が不足している
- 治安が安定せず、安心できる生活を送れていない
しかし上記の問題を解決するには人口の分散が必要であり、現状の組織を修復するだけでは根本の解決には至りません。
そこで経済力が上昇してきた今、新たな地に新都市を構えて万全なライフラインを整える選択が取られました。
都市全体が計画的に開発されていくことで、より住みやすい環境が整っていくと想定されます。

首都移転に伴う不動産需要の変化
新都市ニューキャピタルは、エリア全体が建築ラッシュとなっています。
行政関係施設や国内外の企業オフィスが移転するとともに、ショッピングモールや観光客向けの高級ホテルなどの建設も盛んです。
またエジプトでは珍しい水族館や遊園地などの娯楽施設の建設予定もあり、より一層人口が集中することが考えられます。
この結果オフィスや賃貸用物件の需要が非常に高まり、不動産投資家が注目しているという流れです。
現首都カイロよりも生活水準が上がることから、より富裕層向けの物件が増えてくるでしょう。
日本とエジプトの不動産の違い
高齢化が進む日本と経済成長が著しいエジプトとでは、不動産需要も大きく異なります。
ここではエジプト不動産ならではの特徴を詳しく解説していきます。
過去5年間の不動産価格上昇率が世界1位
2023年現在ではエジプト不動産の価格が大幅に値上がりしています。
高級マンション「ランボルギーニレジデンス」の価格は1年間で1.5倍、エジプト全体での不動産価格は5年間で77%以上も上昇するなど、伸び率は世界1位を誇ります。
これほどまでに値上がりが進むとほとんどの物件で売却時の利益が期待でき、投資が成功しやすいです。
また今後も物件価格は上昇する見込みであることから、頭打ちになる前に購入するのがチャンスといえます。
価格が上昇しているといっても平米単価は東京都心の不動産の20分の1程度なので、非常に扱いやすい物件ばかりです。
日本国内の不動産も一部地域では値上がりしていますが、エジプトのように将来性の高い不動産は非常に限られています。
価格が安いうちに購入し、価値が高まったタイミングで売却するという不動産投資の成功法則を歩むなら、国内での活動よりもメリットが大きいです。
新築マンションの価格が期別に値上がりしていく
新築マンションを販売する際、基本的に国内外問わず期分けして販売し、需要の動向をうかがっていきます。
このとき国内不動産は公平性を保つため、どの期でも販売価格が同じであることがほとんどです。
しかしプレビルド物件が大半を占めるエジプトにおいては、以下のような理由で期別に値上がりしていくことが多くなっています。
- 各地で一斉に建設を行っていることから、人材・資材ともに不足する傾向にある
- 上記の理由で工期が伸びる可能性が高く、入居予定者にとってリスクが大きい
- 後半の期になるにつれて物件の完成が近くなるため、全体像を理解したうえで購入できる
このような背景からコンスタントに値上がりしていくため、投資家が購入するタイミングも非常に重要です。
もちろん人気の物件では競争率も高くなるので、狙った期では購入できない可能性もあります。
そのため購入したい不動産のイメージがある場合には、必ず類似した物件を複数検討しておくことが大切です。
固定資産税が安く利回りが良い
エジプトの不動産は日本に比べて固定資産税が安く、結果として利益を得やすいのが特徴です。
日本とエジプトの固定資産税は、以下のように算出されています。
【固定資産税の算出方法】
日本: 固定資産税評価額の1.4%
エジプト:年間賃貸料価額から賃貸料価額30%相当額を控除した金額の10%
上記の税率はあくまでも一般的に定められているもので、特に日本の場合は地域差が大きくなるケースも見られます。
エジプトも今後の制度改正などがあるかもしれませんが、現状では固定資産税が安く利益率が高い状況です。
公害が目立つ地域があり不動産需要にも影響している
現在のエジプトの首都はカイロですが、あまりに人口が過密になったことで様々な問題が発生しています。
あらゆる場所で交通渋滞が発生し、クラクションなどの騒音被害が出ている
事故が発生するほど鉄道が老朽化しており、今後は修繕が必要
街にゴミが溢れ焼却時の排気ガス汚染が深刻化している
実際に現地住民も住みにくさを感じているため、新首都の建設が完了したら多くの住民が流れ込んでいくと予想します。
数多くの企業が移転することから、住居だけでなくオフィスの需要も大幅に高まるでしょう。
法律上家賃が毎年10%上がっていく
日本では見られない制度ですが、エジプトでは家賃が毎年10%上昇することが法律で定められています。
ただし新築の状態から解体時まで値上げしていくわけではありません。
もし数年間で退居した場合には、家賃価格を継続したまま販売するのではなく、オーナー側で再度価格を設定し直すことができます。
結果的に右肩上がりにはなりますが、周辺物件の相場に見合った価格から再スタートできるという仕組みです。
これはエジプトの不動産を扱ううえで必ず対処することになるので、出口戦略を立てるタイミングから意識しておきましょう。
エジプトの不動産はほとんど火災保険に入っていない
日本もエジプトも法律上火災保険への加入は強制ではありませんが、国内不動産の場合は加入数が多いです。
未加入時に万が一火災が発生してしまうと数千万円の自己負担となってしまうので、リスク管理の面からこのような傾向になっています。
ただしエジプトの不動産では未だに火災保険への意識が低く、加入数が少なくなっているのが現状です。
オーナーになれば自由に設定できる部分なので、契約書に記載するかどうか状況によって判断していきましょう。
外国人は2件までしか登記できない
エジプトの不動産は急成長しているので複数の物件に投資をしたくなりますが、外国人は2件までしか登記することができません。
そのため個人で投資する際は物件選びが非常に大切で、1件の不動産で赤字が出てしまうと総合収支を黒字にすることが難しくなります。
ただし3件以上の不動産を所有する抜け道として、現地にエジプト法人を設立する方法があります。
あくまでも登記できる物件数に制限があるのは外国人なので、現地に設立した法人が軸となって活動すればこの限りではありません。
副業のレベルで活動するのは難しくなりますが、本格的にエジプト不動産に投資をする場合は非常に有効な手段です。
エジプト不動産のおすすめポイント
海外不動産投資を検討している方には、投資先の国としてエジプトを推奨します。
ここではエジプト不動産を扱うことをおすすめする理由を詳しく解説していきます。
新首都は二度とない不動産投資チャンス
海外不動産投資でエジプトをおすすめする最大の理由は、なによりも新首都が建設されているからです。
世界を見渡せば経済が成長している国は数多くありますが、エジプトのように新しい都市が開発されるほどのことは滅多にありません。
何もない砂漠地帯にゼロから都市を築き上げていくため、必ずその地域で生活するための住宅・オフィスが必要です。
そのうえ新首都がエジプト経済の中核を担うことが確約されているので、今後もほぼ確実と言っていいほど不動産需要は高まるでしょう。
よってこれ以上不動産投資に最適な機会は訪れないと考えられます。海外物件に挑戦しようと検討している方は、積極的に情報を入手するようにしてください。
人口増加や経済成長が見込める
そもそもエジプトが首都の移転に至ったのは、現首都カイロの人口が急激に増加し、公害や交通渋滞が発生しているからです。
カイロに隣接して新首都が開発されているため多少の人口分散が図れますが、併せてライフラインも安定するので一層住環境が整います。
その後は生活水準が上がってくると国内外問わず人口が集まってくるので、不動産需要も必然的に高まってきます。
またエジプトではプログラミングの教育に力を入れており、今後の時代を担う若いエンジニアがビジネスを展開している状況です。
これに伴い多くの海外企業がエジプトに進出していることから、経済はますます成長していくと考えられます。
以上のように投資国を選択する上で重要な2つの要素が含まれているので、エジプトへの不動産投資は非常におすすめです。
オーナー側で賃貸の条件を自由に決めやすい
エジプト不動産には敷金に値するものが存在しますが、通常は家賃の1ヶ月程度です。
オーナーによっては2~3ヶ月分に設定しているケースも見られるものの、退去時に返金してもらえるので負担はありません。
そのうえ礼金は存在していないので、ほとんどが毎月の家賃収入のみの支払いとなっています。
また物件の修繕費や保険に関しては、多くの場合オーナー側で設定することが可能です。
全て契約書に記載すれば入居者が従うことになるので、不動産の管理方法を自由に定められる点が特徴です。
ランボルギーニレジデンスが注目の的

富裕層が多くなると想定されているニューキャピタルにおいては、ランボルギーニレジデンスという物件への投資が注目されています。
エジプト不動産では欠かせない物件なので、内容を抑えておきましょう。
ランボルギーニレジデンスとは
ランボルギーニレジデンスは、高級自動車メーカー「ランボルギーニ」が手掛ける高級ヴィラで、新首都ニューキャピタルの一等地R7エリアに建設されます。
完成は2025年を予定しており、行政の関係者や著名人などの富裕層が利用する想定です。
なによりも不動産投資の基準として欠かせない立地の良さが際立っており、投資家からの人気度が非常に高いです。
過去にドバイでランボルギーニレジデンスが販売された際も即完売であったことから、その注目ぶりがうかがえます。
したがって投資家・入居者ともに競争率が激しいことが想定されます。
投資を検討する場合は完成前の段階から情報を入手しておき、販売のタイミングを見逃さないようにしましょう。
ランボルギーニレジデンスは大きな価格上昇が見込める
ランボルギーニレジデンスは1,300万円からの販売でしたが、2023年現在では30%程度価格が高騰しています。
これは前述の「新築マンションの価格が期別に値上がりしていく」でも紹介した通り、期別の販売価格が上昇することが理由です。
また富裕層向けの高級不動産は、キャピタルゲインも見込みやすいのがメリットです。
競争率・価格共に高いので所有できる方は限られますが、資産に余裕があれば挑戦する価値のある物件と評価できます。
ランボルギーニレジデンスの外観・内装や間取りなどの詳細については、下記の記事を参考にしてみてください。

2027年に高速鉄道が完成予定
エジプトはドイツの企業と協力して、全長2,000kmにも及ぶ高速鉄道を建設中です。
路線はニューキャピタルからカイロ、フルガダを通りながら南下し、アスワンまでの主要都市を繋ぎます。
これによってアフリカの都市間のアクセスが非常に楽になり、人の流れがより一層活発になることが予想されます。
エジプトの経済成長に拍車をかける開発になることは間違いなく、駅周辺地域の不動産需要に変化があることも考えられるでしょう。

日本との関係性が良く比較的物件を扱いやすい
2023年現在でエジプトには50以上の日本企業が進出しており、日本人もカイロに移住しています。
国同士の関係性も良好なので、信頼度の面から見てもあまり抵抗はないと思われます。
また投資をする際は、前提として仲介業者が現地に拠点を構え、専門的な知識を持っていることが重要です。
あまり日本人が不動産投資をした実績がない国だと、手続きに手間がかかることも想定されます。
この面からも良好な関係を築いているのはひとつの利点と言えます。
小規模オフィス向けの不動産需要が高い
エジプトの不動産投資で狙い目なのは、中小企業向けのオフィスやシェアオフィスなどのコンパクトな物件です。
現在集合住宅や大企業向けの拠点は充実していますが、現時点では貸し出し用のオフィスが少ない傾向にあります。
賃貸用物件よりはやや資金が必要となるものの、運用方法によっては利益を上げやすいという点がメリットです。
特にIT関係の教育により起業家も多いので、シェアオフィスの需要が非常に高くなっています。
エジプトの不動産投資でかかる税金
ここではエジプトの不動産に投資した際に発生する税金について、種類とその概要を解説していきます。
不動産購入時に発生する税金
エジプトの不動産を購入した際は、主に以下の5つの税金が発生します。
税金 | 概要 |
---|---|
所得税 | 25%を上限とする累進税率 |
外国源泉徴収税 | サービスやフィーに対して20%が適用される |
加算税 | 居住法人が別の法人に発行する請求書にかかる税金 |
印紙税 | 広告宣伝の価額などに対して20%が適用される |
売上税 | いわゆる消費税で、課税対象の10%が一般的 |
賃貸運用時に発生する税金
エジプトの不動産を所有・運用している際は、以下の項目を抑えておきましょう。
税金 | 概要 |
---|---|
固定資産税 | 年間賃貸料価額から賃貸料価額30%相当額を控除した金額の10% |
所得税 | 25%を上限とする累進税率 |
不動産売却時に発生する税金
所有している不動産を売却する際は、以下の2つの税金が発生します。
税金 | 概要 |
---|---|
キャピタルゲイン税 | キャピタルゲインを所得税とみなして課税する |
売上税 | いわゆる消費税で、課税対象の10%が一般的 |

エジプトの不動産投資でおすすめの地域
ここではエジプトの不動産投資に最適なエリアを紹介します。
地域内でも扱う物件によって差はありますが、選定の基準として参考にしてみてください。
ニューキャピタル
これまでご紹介してきた通り、新首都ニューキャピタルは最も注目すべきエリアです。
高速鉄道の開通、行政施設の移転、海外企業の進出といった不動産需要が高まる要素を十分に備えており、今後価格も上がり続けることが想定されます。
よって確実性・将来性の高いニューキャピタルへの不動産投資は、第一の目標と見定めて損はありません。
プレビルド物件も多いので、できるだけ低価格なうちに投資を始めることをおすすめします。
ニューカイロ
ニューカイロはカイロとニューキャピタルの中間に位置し、人の移動が活発になる地域です。
現在は公共交通機関が発展しているほか、ショッピングモールや娯楽施設が立ち並ぶ注目スポットとなっています。
気軽にアクセスしやすい場所にあるため、近郊に住宅を構える人は非常に多いでしょう。
カイロ
カイロは首都の移転によって後退してしまう印象がありますが、首都近郊エリアであることには変わりなく、かつ人口が多い地域です。
よって短期間で廃れることなく、今後も不動産の需要は絶えないと考えます。
そもそもエジプト全体の人口が増加しているうえ、経済力を備えていることから再開発の見込みは十分にあります。
現時点ではニューキャピタルに注力していたとしても、長期的な目線では不動産需要が絶えないエリアでしょう。
フルガダ
フルガダはエジプトのリゾート地として人気のエリアです。
国際空港も備えていることから海外観光客も多く、特にヨーロッパからのアクセスが集中しています。
徐々に地域の人口も増えていることから、観光地や富裕層向けの別荘地として注目されています。

エジプト不動産投資でよくある失敗例
不動産需要が高いエジプトでも、いくつかの点に注意しておかなければ失敗してしまう可能性があります。
ここではエジプトでの不動産投資において考えられる失敗例をご紹介します。
プレビルド物件がなかなか完成しなかった
エジプトの新首都開発は2015年から行われていますが、計画上2023年では一部の施設が完成するにとどまっています。
そもそも何もない砂漠地帯にライフラインや交通機関、行政機関、オフィスを建設しているので、全ての環境が整うまでに時間を要するのは当然です。
なかには当初の予定から変更点が生まれたり、資材や人材が不足したりする事態も考えられます。
特に新首都建設となると世界的に見ても前例が少なく、各所の納期などに関しては目安であることが多いです。
よってプレビルド物件を購入しても予定通りに完成せず、当初の投資プラン通りに進められないケースがあることを念頭に置いておきましょう。
現地での販売価格と投資家への紹介価格が大きく異なり損をした
エジプトほど不動産業界がにぎわっていると、投資家を狙って大きく利益を上げようとする企業がでてくることが考えられます。
なかでも現地住民が購入する価格と海外の投資家に提示している価格に差が生まれることがあり、意識して確認しておかないと無駄な出費になりかねません。
もともと不動産会社を仲介すると手数料などが上乗せされるものですが、その内訳表を確認することが大切です。
あまりに価格の差がある場合には根拠を追求し、怪しいと感じたら複数の企業にあたるようにしましょう。
仲介サイトの情報だけを鵜呑みにせず、大元の販売業者の実績や提示価格に目を向けてください。
不動産会社の運営体制が安定しなかった
実際に不動産投資をするにあたって、日本よりも劣っている点が仲介企業の安定感です。
なによりも入手できる情報量が少ないこと、現地に住んでいないとリアルな情報が入ってこないことなど、活動のしやすさで難があります。
特にエジプトのように大規模な都市開発が行われている場合には、計画の変更や作業の遅れが発生する可能性が非常に高いです。
したがって不動産会社の運営体制も安定した状態とは限らないので、トラブルを避けるために大手企業が扱っている物件を優先することをおすすめします。
海外送金の規制が厳しく資金運用ができなかった
ベトナム不動産で上げた利益を日本に送金するには、年に一度審査を受けたタイミングでのみ可能となっています。
経済が発展してきたばかりの国では国外送金の規制が厳しいことが多いですが、特にエジプトは顕著です。
徐々に規制が緩くなるように政府も対策をとっているものの、海外不動産投資を行う人にとってはまだまだ注意しなければなりません。
収入が手元に入らないと資金運用がうまく行えず、投資活動ができないという事態に陥ることも考えられます。
まずは現地の銀行がどのような制度を採用しているのか、仕組みを十分に理解しましょう。

エジプトの不動産投資で成功するための7つの注意点
エジプト不動産投資の成功率をあげるために、以下で紹介する7点を予め抑えておきましょう。
現地住民の経済格差が広がる恐れがある
ニューキャピタルが誕生するにあたって懸念されるのが、現地住民の経済格差です。
新首都はライフラインが安定しているため、カイロより不動産価格が高いことが想定されます。
したがって経済的にゆとりのある住民はニューキャピタルへ拠点を移し、そうでない場合はカイロにとどまるという傾向がはっきりと見られそうです。
物件を扱ううえでも、どれほどの収入を得ている人が住みそうかを把握することが大切です。
周辺地域の経済の流れを意識して、適切な賃貸料なのか判断していきましょう。
一部地域で治安が悪化し不動産需要にも影響する可能性がある
上記のように一部地域で経済格差が大きくなると、治安が悪くなり生活がしにくくなるケースがあります。
もし治安が悪化してしまうと外国人のアクセスが滞り、より一層経済面での発展を阻害することになりかねません。
このようなきっかけで人の流れが止まってしまうと不動産需要も低下する傾向にあるので、治安の良し悪しは投資先を決める重要な指標になるでしょう。
投資家ビザの取得には時間がかかる
海外への不動産投資を理由に「投資家ビザ」の取得を検討する方も多いと思いますが、その際はできるだけ早めに手続きを行うようにしてください。
日本のパスポートは信頼性が高く、数日間の海外旅行であればビザの発行は不要です。
そのためビザを所有する意識が低いかもしれませんが、実際は取得までに複雑な手続きをしなければなりません。
長期滞在となると投資家ビザは必須なので、海外に不動産を所有する場合は時間の余裕を持って申請をしましょう。

エジプト不動産のオーナーレベルはいまだ低い
エジプトは急速に不動産業が発展してきたものの、企業の実績や信頼度で見ると良い評価を下しにくいのが事実です。
遠方の地のため自身の目で現地情報を探りにいくのは難しく、基本的には仲介業者のリサーチに頼ることになります。
その際過去の実績や公開している情報の信ぴょう性が不明だと、なかなか投資に踏み出しにくくなるのは当然です。
したがって経済成長に伴い多くの不動産会社が競合し合うなか、安全・健全な運営を行っている会社を見抜くのは簡単ではありません。
もちろんすべての情報に疑いをかける必要はありませんが、
- 契約書に記載されている情報を確実に理解する
- 相場を把握して大きな差がないかを調べる能力
- 過去にエジプトでどれだけの実績を上げているか
という3点に関しては、十分に目をつけておくようにしてください。
都市移転によって国の制度が変更される可能性がある
エジプトの国全体が大きく成長していることを踏まえると、状況に応じて政治や法律が改変される可能性もあります。
これは情勢に応じて各国で考えられることではありますが、国の中心部が動くとなるとより注視しなければなりません。
エジプトの歴史で見ても大きな転換期であることに違いはないので、税制や不動産の契約書に変更が起きないか定期的に調査しておきましょう。
日本語・英語での不動産情報が入手しにくい
不動産投資は情報戦ではありますが、まだ多くの情報を入手しやすい環境ではありません。
特に日本語や英語で記載されたコアな内容は、他国の不動産会社より流通量が少ないです。
したがって副業レベルで活動をしていくには時間の余裕を持っておくことが前提となります。
逆に情報量が限られているということは競合が少ないとも判断できるので、行動力さえあれば大きなチャンスを掴めるでしょう。
ランボルギーニレジデンスは家具も高額で賃料にも影響を与える
投資家に人気のランボルギーニレジデンスですが、当然備え付けの家具も高級品ばかりです。
のため今後中古物件が流通してきた際には、家具の劣化度合いによって家賃の変更も余儀なくされます。
設定する料金や捉え方はオーナーのさじ加減による部分があるものの、過去の事例ではトラブルになったこともあるので頭の片隅に入れておきましょう。

エジプトの不動産投資に関しての質問
ここではエジプト不動産に投資をするにあたって、よく見られる質問内容を5つご紹介していきます。
外国人は分割払いで投資できますか?
エジプト人は20年分割での支払いが可能ですが、外国人は10年分割が限界だと認識しておきましょう。
これは契約時に必要な小切手の関係上で定められています。
またあくまでも上限の回数であり、仲介業者の運営方法や信頼度によっては分割払いそのものができない会社も多いです。
海外送金の規制が厳しいことを考慮すると手元の資金にゆとりを持つことが大切ですが、もし分割での購入を検討している場合には業者の制度を確認してください。
エジプト不動産の将来性は高いですか?
結論としては、現在の経済成長速度を考慮すると世界でもトップレベルの期待値を誇ります。
人口が増加して不動産需要が高まることはあっても、新首都が誕生する機会は滅多にありません。
もちろん計画の変更もあり、すべての物件が予定通りに運用されていくとは限りませんが、不動産価格の上昇度合いを見れば十分な可能性を秘めていることは明確です。
将来性にかけて海外不動産に投資をしたいと考えている方は、エジプトの優先度を高く持つことをおすすめします。
エジプトの不動産会社は詐欺が多いのですか?
発展してきたばかりの地域では、ビジネスチャンスをものにしようと信頼度の低い企業が参入するケースも多いです。
これはエジプトに限ったことではありませんが、不動産需要を考慮するとゼロだとは言えません。
特に治安やセキュリティ対策に問題があったカイロでは、企業の実態が見えない可能性が高まります。
そのうえ日本人の目線では情報量が限られることから、選択の際は慎重な判断を心がけたほうがよさそうです。
ランボルギーニレジデンスを購入するにはどのくらいの資金が必要ですか?
2023年現在では、概ね2,000万円程度を想定しておきましょう。
こちらは期別に値上がりしていくのであくまでも目安となります。
高額な物件ではありますが、確実な需要が見込めるので資金に余裕がある方にはおすすめです。
エジプト不動産はコロナ禍の影響を受けていますか?
エジプトはコロナ禍であっても変わらずに発展し続け、経済成長率も毎年プラスでした。
不動産価格、人の流れ共に影響を感じないので、このまま不動産業界も伸び続けていくと判断して良さそうです。
まとめ
この記事ではエジプトの不動産状況や、首都移転に伴う需要の変化、おすすめの投資エリアなどを詳しく解説してきました。
総括してみると、庶民向けの集合住宅から富裕層向けのマンション、オフィスの需要すべてが高く、不動産投資においては見逃せない機会が到来していることが見えてきました。
入手できる情報量が限られるのはネックになってきますが、注目されはじめた今だからこそ先行投資の利益が大きいと言えます。
不動産投資で成功するには触れる情報の鮮度と行動力が鍵を握っているので、常にアンテナを伸ばしておくことが大切です。
ただし今しかチャンスがないと慌てるのではなく、提供されている情報の調査や契約書の理解力、出入金の管理には十分な時間を割きましょう。
当然大きな資産が動く場面なので、常に冷静な判断を行ってください。
もし海外不動産への投資に興味が湧いた方は、この記事の内容を参考に現地の不動産情報をリサーチしてみましょう。
