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海外不動産投資の高利回り国ランキング|自分に向いている国の選び方

海外不動産投資の高利回り国ランキング|自分に向いている国の選び方

近年、海外不動産投資に目を向けている方が増えています。資産を守る、資産を増やすという目的で高利回りが期待できる海外への不動産投資が人気です。

初心者でも可能な海外不動産投資ですが、初めての海外への投資を成功させるためには入念な準備が必要です。

この記事では、投資先を選ぶ際に参考になるランキングや国ごとの特徴を解説しています。

目次

海外不動産投資の高利回り国ランキング

海外不動産投資を始めようと思うなら、重要な指標になるのが利回りです。
『利回り』とは、「投資した金額に対する利子も含めた年単位で得られる収益の割合」を意味します。

日本では物件の利回りの低さに加え、人口の減少や経済の停滞などの理由から海外不動産投資に目を向けている方が増えています。

しかし、実際に投資を始めるなど、行動に移している方はそう多くはないでしょう。
海外不動産投資では、投資する国にもよりますが、日本国内よりも高い利回りが期待できます。
実際にどれほどの利回りが期待できるのか、よくリサーチをして臨んでください。

ここでは海外不動産投資における高利回りが期待できる国を、ランキングでご紹介いたします。

表面利回りランキング

利回りとは、通常、年利回りと呼ばれ、投資金額に対する利子も含めた年単位で得られる収益の割合のことをいいます。

利回りは、『表面利回り』『実質利回り』で表されます。

表面利回りとは、物件の価格に対してどの程度の家賃収入が得られるかを表します。年間の家賃収入から物件購入の価格で割ったものが表面利回りです。

実質利回りとは、不動産を取得する際にかかる税金や手数料などのコストや年間にかかるランニングコストを考慮して算出したものをいいます。

今回は表面利回りで見ていきます。

まず、海外不動産投資における利回りは日本国内と同じように、物件そのものの価値や建てられている場所、不動産の年数や形式などが大きく影響します。

加えて海外では治安の良し悪し、その国の経済状況などが利回りに大きく影響します。
各国の利回りは、事前に確認しておくことが重要なポイントになります。

では、ランキングを見てみましょう。

2022年半ばの各国都心部における表面利回りランキングです。

順位都市部における不動産投資表面利回り
1位ナイジェリア27.28%
2位ミャンマー16.07%
3位ガーナ15.86%
4位アラブ首長国連邦12.61%
5位エチオピア11.30%
6位南アフリカ10.45%
7位バーレーン10.15%
7位プエルトリコ10.15%
9位グルジア9.31%
10位グアテマラ8.46%

参照:Property Prices Index for Country 2022-mid

上位にアフリカ諸国が多くランクインしていることがわかります。

キャピタルゲインランキング

キャピタルゲインとは、保有している資産の価値が上がり、購入時よりも高く売却できたときに得られる利益のことです。

海外不動産投資でキャピタルゲインを狙える国を紹介します。

不動産投資で狙える利益には、家賃収入によるインカムゲインと、物件を売却することで得られるキャピタルゲインがあります。

キャピタルゲインを狙いやすい国の指標としては、大きく2つあります。
経済成長率人口増加です。

GDPの成長率が高く、人口が増え続けている国は、不動産価値が上がる可能性が高いのでキャピタルゲインを狙いやすいです。

今回は、GDP成長率ランキングから、キャピタルゲインを狙いやすい国として紹介します。

順位国名2021年GDP成長率2025年予測GDP成長率
1位マレーシア7.80%5.00%
2位フィリピン7.40%6.50%
3位カンボジア6.80%6.90%
4位ベトナム6.70%6.60%
5位タイ4.00%3.70%
6位アメリカ3.10%1.80%
7位日本2.30%0.60%

参照:IMF

先進国では基本的に経済が安定しているのでGDPの成長率は低くなり、それほど伸びることはありません。
新興国では経済の成長が大きく見られます。5年後の予測でも成長し続けることが見込まれます。

賃貸需要ランキング

人口の増加や平均年齢が若い国ほど賃貸需要が高まります。
不動産投資は、住む人がいてはじめて事業として成り立ちますので、人口が減少している国や平均年齢が高い国では賃貸の需要は減っていきます。

こちらでは、平均年齢が若い国=賃貸需要が高い国として紹介いたします。

以下の表に出てくる中央値は、平均値とは異なります。
中央値とはどのようなデータであってもその真ん中を示すものです。
平均値では、他の値と比べて極端に低い数値や高い数値が合った場合に影響を受けてしまい、データが引っ張られてしまいますが、中央値では影響を受けることはありません。

極端に年齢が高い人がいる場合、平均値ではズレが生じますが、中央値ではその影響がないため人口のちょうど真ん中の年齢がわかります。

順位国名年齢中央値
1位フィリピン24.1歳
2位カンボジア26.4歳
3位マレーシア29.2歳
4位ベトナム31.9歳
5位アメリカ38.5歳
6位タイ39.0歳
7位日本48.6歳

参照:The World Factbook 2021. Washington, DC: Central Intelligence Agency, 2021.

年齢中央値が20代や30代前半の若者が多いということは、都会で働くために賃貸物件の需要が高まることに繋がります。
この先も需要の高まりが期待できます。

空室リスクが低いランキング

海外不動産投資では利回りの高さを念頭に置きますが、せっかく投資しても空室のままでは収入になりません。収入が入らないだけではなく、維持費がかかるため赤字になってしまいます。

人口密度の高い国での不動産投資は空室のリスクを減らすことに繋がります。

順位国名都市名
1位バングラデシュ – ダッカ36,941
2位インド – ムラーダーバード34,151
3位コンゴ – キンシャサ32,295
4位インド – サハーランプル31,109
5位バングラデシュ – シレット30,116
6位インド – フィロザバード28,536
7位中国 – マカオ27,259

参照:Statista

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海外不動産投資する国の選び方

では、海外不動産投資を行うのに適した国はどこなのでしょうか?
国によっては外国人の不動産所有制度が異なったり、日本で不動産を所有するのとは違った慣習があったりします。
また、税金の問題や為替のリスクも考えなければなりません。

ここまで見てきたランキングを参考にしつつ、自分のスタイルに合った海外不動産投資を始められるように、投資に適した国の選び方をお伝えします。

ある程度の公用語を理解できる

海外での不動産投資を始めるときに、英語が話せるので大丈夫だと安心しないでください。

不動産投資を行うには現地の不動産会社と取引をしますが、現地の不動産会社は基本的に国内をビジネスのベースにしているため、英語を話せないスタッフが多いという現状があります。
日本語を話すスタッフが在籍しているかといえば、尚更難しいことでしょう。

仮に英語でやり取りをすることができたとしても、不動産に関する専門用語を多く使用する為、理解するにはハイレベルな英語が必要になります。

現地の言葉や専門用語を理解できる、且つ不動産に詳しい人物をエージェントとして採用することが大切です。
エージェント会社には、日本人スタッフがいるか、日本語が話せるスタッフがいるとかなり安心できます。

海外不動産投資では仲介業者が間に入りますが、現地のスタッフがきちんと両国の言葉と不動産について理解しているかを確認して仲介業者を選んでください。

日本から近い国を選ぶ

海外不動産投資での高利回りなどのメリットを考えつつ、日本から近い国を選ぶことをおすすめします。
東南アジアは日本からの距離も近く、生活習慣やビジネス習慣が日本と似ている点が多くて魅力です。

東南アジアは日本人が海外不動産投資をできる国の中で、特に発展著しい国が多くあります。

中でもフィリピン、マレーシア、カンボジアは人口増加率が伸びているため、キャピタルゲインが期待できます。

この3国はGDPの成長率や年齢中央値でも上位を占めています。
経済成長が著しく、若者が多く賃貸の需要もある、というのが東南アジアです。

また、将来的に移住を視野に入れるという場合に、日本から近い国ということでマレーシアなどが候補に挙げられるのではないでしょうか。
投資先を選ぶうえで選択肢の一つに挙げられます。

戦争状態や破綻寸前の国は避ける

海外、特に新興国では社会情勢が日本や先進国とはまったく異なります。
政治が安定していても急に政権交代が行われ、物価や貨幣価値の変動に大きな影響を与えかねません。経済が破綻する事態を招くこともあります。

社会情勢によって資産価値が変動するリスクを『カントリーリスク』と言います。

カントリーリスクの要因として考えられるものを挙げてみます。

カントリーリスク
  • 政権交代による経済、政策の変更
  • 急激なインフレや通貨の急落
  • 国債の債務不履行
  • 戦争や内乱
  • 自然災害

日本から投資を行う場合、カントリーリスクを予想することは難しいですが、各国の内情や政治的な背景を事前に確認しておくことが大事です。

外国人が不動産を所有できる国を選ぶ

海外不動産投資は世界中のどの国へでも投資できるわけではありません。
国によっては外国人の不動産購入が規制されているところもあります。

実は外国人が投資物件を所有することに規制がないのは先進国に多くみられるのです。

新興国や諸外国では、その国の事情により不動産投資規制が様々あります。
特に東南アジア諸国やアフリカでは規制をしている国が多いので確認が必要です。

どのような不動産投資ができるのか、対象となる国の不動産取引時のルールを理解しなければ海外での不動産投資は難しくなってしまいます。

日本人が海外不動産投資を始める場合には注意が必要です。

通貨が円高の国を選ぶ

海外不動産投資をする上で為替の変動は無視できないものです。
為替変動によって、購入前に想定していた利益を獲得できないリスクもあります。

円安が進む中で、自分の資産を守る手段として、海外不動産投資を検討している方が増えています。海外の不動産を所有しているということは、外貨の資産を保有していることになるからです。

家賃収入や売却益は、基本的にその国の通貨で受け取りますが、為替の変動によって利益がでることも、損失を被ってしまう場合もあるということを知っておく必要があります。

損失はできるだけ避けたいものです。
そのためには、為替が円高の国を選ぶということが選択肢のひとつになります。

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海外不動産投資の国ごとの特徴

どの国の不動産に投資をしようか、迷う方も多いのではないでしょうか。
最も重要なポイントは、コミュニケーションがしっかりと取れる管理会社に管理を任せられるかです。

せっかく投資をしても、空室のままでは家賃収入はありませんし、維持管理費などの経費ばかりがかかってしまいます。

ここでは、海外不動産投資の候補として考えられる各国の特徴を解説していきます。
メリットやデメリットも紹介しますので、投資先を選ぶ際の参考にしてください。

アメリカの海外不動産投資事情や利回り

アメリカでの不動産投資のメリットは、先進国の中でも出生率の高さと移民の流入により人口増加率が高く推移しているため、不動産の需要も高まることが見込めることです。

地域によっては物件の値上がりによる収益が期待できます。

また、アメリカは先進国として不動産取引における法整備が進んでいます。新興国と比べるとトラブルが起きにくいこともメリットです。

アメリカ市場では外国人の不動産所有における規制がありません。
参入しやすくはなりますが、その分競争率や価格が高いことがあります。

もうひとつ外国人が参入しやすい点として、米国籍や永住権を保持していなくても、外国人がローンを組み、不動産を購入することができるのです。海外への送金も問題なく行えるのが特徴です。

デメリットは日本との時差です。ニューヨークとの時差は13時間ですが、そのほかの地域でも10時間以上の時差があります。
時差によってコミュニケーションに遅れが生じることを考慮にいれなければなりません。

タイの海外不動産投資事情や利回り

タイでの不動産投資によるメリットは、日本人が多く住んでいる点です。特に首都のバンコクでは多くの在留邦人がいて、現地で不動産会社を経営している日本人もいます。

海外不動産投資をするにあたり、現地の日本人と日本語で取引できることは、円滑にコミュニケーションをとることができるため最大のメリットといえます。

また、アメリカでは10時間以上もある時差が、タイでは2時間です。時差によるコミュニケーションの障害は避けることができます。

一方で、タイでのデメリットですが物価の上昇が挙げられます。物件も値上がりする傾向にあり、取得に費用がかかるため、利回りが低くなる可能性があります。

年齢中央値も周辺の東南アジア諸国より高いので、今後の不動産需要がどこまで伸びるかは不透明な部分です。

しかしながら、タイでは不動産投資の法整備が比較的進んでおり、日本人のエージェントも多く在籍しています。
法的なリスクは低いことが考えられます。

マレーシアの海外不動産投資事情や利回り

マレーシアは現在も経済発展が続いている国のひとつです。GDPの成長率も5%前後を維持しており、今後の経済発展が見込め将来性があります。

マレーシア政府はIT産業の誘致など、積極的に経済対策を進めており、2025年までに先進国入りを目指すとしています。

経済が発展することにより平均所得があがります。長期的には人口増加に伴ない、住宅需要も上がることが見込めるため、海外の不動産投資家から注目を集めています。

一方で、数年前に中国系の投資マネーが流入した背景があり、不動産の過剰供給となっています。
現状、マレーシアでの不動産市場は冷え込んでいますが、不動産価格の低い今のうちに購入しておけば、今後の経済発展と共に値上がりする可能性があります。

また、マレーシアでのデメリットととして、所有権登記までに非常に時間がかかることが挙げられます。
1年以上かかる場合もあるので、心しておかなければなりません。

カンボジアの海外不動産投資事情や利回り

カンボジアで不動産投資をする場合、プレビルド方式が採用されています。プレビルド方式とは物件が竣工する前に購入することを言います。価格が安く設定されていることが多いので金銭面での負担が軽くなります。

一方でプレビルドの注意点ですが、建設が完了しない場合には頭金や中間金が戻ってこないというリスクもあるので注意が必要です。

カンボジアでの投資には他にもメリットがあります。
カンボジアでは米ドルが流通しているため、家賃収入など不動産の運用も米ドルで対応してくれます。通貨の変動による損失を防ぐことができます。

カンボジアは人口増加率が高くGDP成長率も上昇が見込まれています。今後の住宅需要も増えることが期待できます。

ベトナムの海外不動産投資事情や利回り

2015年から外国人による不動産投資が解禁されました。
ベトナムは今後、不動産価格の上昇が期待できます。人口が増加を続けており、経済右肩上がりの成長を見せています。

ベトナムでの不動産投資の利回りは平均で3~5%と高いですが、家賃の相場が非常に安い点は注意が必要です。

ただ、外国人の不動産投資が可能になったとはいえ、規制はあります。
集合住宅なら1棟当たり30%まで、戸建ての場合は1町村で250戸まで所有が認められています。

ベトナムは災害リスクも低く、税金も日本と比べて安いなどの利点がありますが、デメリットもあります。まず、海外送金する際の手続きが複雑で、ハードルが高い点です。

さらに、注意が必要なのはベトナムは社会主義国だということです。外国人だけではなく、ベトナム国民も土地の所有権は認められていません。

ベトナムで不動産を購入する場合、国が土地使用権証書(レッドブック)を発行し、土地の「使用権」を得ます。コンドミニアムなどでは、開発会社がレッドブックを保有し、購入者には開発会社から権利に関する証書が別途発行されるケースが多いため、権利については事前の確認が大事になります。

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フィリピンの海外不動産投資事情や利回り

フィリピンも他の東南アジア諸国に負けず劣らず、人口増加率が高く、年齢中央値が若い国です。
GDP成長率も2021年は6.9%と、これまで見てきた東南アジア諸国の中では最も高くなっています。国民の所得が上昇するに従い、物価の上昇も期待できます。家賃の水準も上がると予測されるので、将来的に利回りも上昇が見込めます。

一方でデメリットとしては、建物が完成しないまま放置されてしまう竣工リスクがあります。たとえ完成しても、質の悪さから引き渡しを受けられないなどのリスクが発生する為、プレビルドの物件への投資は細心の注意が必要です。

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利回りはアフリカのエジプト不動産投資がアツい

世界中の投資家が今、注目をしているのがエジプトです。

2015年に首都移転の構想が発表されました。総工費450億ドルをかけた首都移転プロジェクトが、いよいよ開始されています。東京23区を合わせたよりも大きな都市の誕生です。

行政機関の移転に伴い、民間企業も続々と新しい首都に移転してくることでしょう。資産性が高くなることから不動産投資の重要なエリアになると考えられます。

エジプトの住宅市場はどうかというと、今後数年間で大幅に価値が上昇すると予測されています。不動産市場に外国人の投資が増加するであろうとの見方もあり、国内外からの住宅需要が予想できるので、今以上に不動産投資が活発になると考えられます。

大きな可能性を感じるエジプトへの不動産投資ですが、やはりリスクはあります。
エジプトでは不動産を売買する際に、登記をしないケースが多く見られます。登記がされていない場合は売却ができないということが起こりえます。

このようなことが起こらないように、エジプトで不動産投資を行う際には登記などの契約事項をしっかり確認し、リスクの芽は摘んでおくべきです。

とはいえ、エジプトへの不動産投資は、経済や政治、為替の安定など成長が見込めます。アフリカ屈指の経済成長を誇っており、今後ますます注目を浴びる市場となります。

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海外不動産投資のメリット

利回りの高さや節税効果が期待できるなど、海外への不動産投資は注目を集めています。
しかし、海外不動産投資に興味があるとは言っても、「始め方がわからない」「不安の方が大きい」という方も多いのではないでしょうか。

ここまでさまざまな国の投資の状況を見てきました。
それぞれに特徴がありますが、海外不動産を行うメリットや国内不動産投資との違いなど、詳しく見ていきます。

日本国内よりも利回りが高い

まず一番のメリットは日本国内よりも利回りが高いことです。新興国では特に高利回りが期待できます。
日本では残念ながら人口が減少してきています。人口が減少すれば住宅需要が減ってしまうため、日本で不動産投資をする場合、利益を得ることは難しくなっています。

対して、新興国では軒並み増加傾向にあります。人口が増加すれば住宅需要が増えます。住宅だけでなく、オフィスや店舗などの需要も増えることが予測できます。

特に首都移転に湧くエジプトは、世界で最も期待がかかる不動産市場となっています。
経済成長も同時に見込めるので、不動産の価値も上昇し、売却益(キャピタルゲイン)が高くなるといった期待ができます。

国内と分散投資することでリスク分散できる

不動産投資の基本として、資産を1ヶ所に集中してしまうと価格が暴落したときのリスクが大きくなってしまいます。投資のリスクを小さくするためにも分散投資は重要なリスク管理の手法になっています。

分散投資をしておくことで、日本国内で不動産価格が下がっても、海外に投資してある不動産は影響を受けず、資産を守ることができるのです。

不動産投資を行う上で、国内と海外への分散投資はリスクが分散できる有効な手段です。

経済成長によってキャピタルゲインが狙える

キャピタルゲインとは不動産の売買差益をいいますが、海外不動産投資を行うメリットは、キャピタルゲインが高くなる可能性が大いにある点です。

海外不動産投資でキャピタルゲインを狙うためには、必要なリサーチをしなければなりません。

  • 人口の増加率が高い
  • 人口密度が高い
  • 年齢中央値が若い
  • GDP成長率が高い

これらの条件を当てはめると、日本では今以上の経済成長は難しいと考えられます。

海外不動産投資では、経済成長が著しい新興国である東南アジアやエジプトでのキャピタルゲインが狙いやすくなっています。

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海外不動産投資のデメリットと失敗しないための注意点

海外不動産投資に限らず、投資にはメリットがあればデメリットもあります。メリットを受けるためにはデメリットをきちんと理解しておく必要があります。

海外へ投資をするには為替の問題があります。ローンを組む場合には融資に関する問題もあります。他にも言葉の問題など、ここでは海外不動産投資のデメリットを紹介いたします。

ただ、デメリットがあるからといって海外不動産投資を諦めないでください。
リスクを理解したうえで、失敗しないための注意点を確認していきます。

円安による投資価格の上昇

2022年現在、急激な円安が進んでいます。海外不動産投資をする場合、円安が進行すると日本円で不動産を購入する際の費用が円高時よりも高くなります。

同じ不動産価格であっても、現地通貨に対して日本円が円安になれば、購入時に必要な日本円が増えてしまいます。

また、海外不動産投資では、家賃収入や売却益などは投資先の国の通貨で支払われます。
現地の通貨の価値が上がった場合には予想よりも大きな利益を得られる可能性がありますが、その収益を日本で使う場合には、日本円に両替をする必要があります。

為替の影響が利益にも大きな影響を及ぼすことを考慮しておいてください。

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国内金融機関で融資を受けられない

海外不動産投資をするためには資金の調達が必要です。不動産投資ローンを利用することで、投資先の選択肢が格段に広がります。

ひとつに、現地の金融機関でローンを組む方法があります。このメリットは、現地通貨で受け取る家賃などの収入をそのまま返済に充当できる点です。現地で完結するので為替の変動リスクはなくなります。

ただし、現地で不動産投資ローンを組むためには、現地の言語が堪能でないと交渉ができないなど、ハードルが非常に高いです。

日本の金融機関でローンを組む方法もありますが、海外不動産投資を対象とした商品の取り扱いがある金融機関はごく一部に限られています。
融資を受ける際も、基本的に円建てでの融資になるので為替の変動によるリスクはあります。

また、ローン商品にはふたつのパターンがあります。
日本の物件を担保にする商品と、海外で購入する物件を担保にする商品です。

国内の不動産を担保にする場合、物件の所在地が限定されています。エリア外にある不動産では融資は受けられません。

一方、海外で購入する物件を担保にする場合は金融機関が担保能力を判断します。また、どの国でも融資ができるわけではありません。つまり国内金融機関の融資は現実的ではありません。

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物件の管理に手間とコストがかかる

物件管理とは、入居者の募集から入居の状況、物件の修繕などを扱います。管理会社は入居者とオーナーの間を取り持ちます。

国内でも物件の管理には手間がかかりますので、海外の不動産を管理することは想像以上に大変なことです。その為、きちんと管理をしていかなければ収入につながりません。

まず現地の管理会社とやり取りをする必要があります。
その国の言語が堪能であれば現地のスタッフとのコミュニケーションは問題ないかもしれません。しかし、日本と海外では時差もあるなど、多くの面で国内の管理会社と連絡を取るよりもスムーズにいかない点が多いです。

ずさんな管理をしている管理会社は、入居の状況や修繕についての報告がない場合もあります。その為、信頼できる管理会社を探すことが大事になってきます。

海外での物件管理は国内での不動産投資よりも手間とコストがかかるものと想定しておいたほうが良いでしょう。

投資物件はキャップレートで比較する

キャップレートとは、還元利回りのことをいいます。
不動産の収益性を表した利率のことで、不動産価格を算出する時に用いられます。

国ごとに水道光熱費などのコストは大きく異なるので、表面利回りだけでなく、キャップレートで比較することが重要となります。

キャップレートは物件の価値を左右します。場所と物件の性質からキャップレートは定められます。同じ間取りであっても国が違えば価値は異なります。エリアの住宅需要やリスクに応じて変動します。不動産投資をする際に、表面利回りに目が行ってしまいますがキャップレートを知ることで投資価格の適切さをはかることができます。

個人は節税することが難しい

2020年度に日本国内にて税制改革がありました。
これまでは、海外の中古不動産を購入し、多額の減価償却費を計上することで大きな節税効果を生んできました。

特に富裕層の間で注目されてきた手法で、売却する際には譲渡所得税を差し引いても節税効果が期待できました。

この税制改正によって個人での節税は難しくなりましたが、法人では引き続き節税スキームが使えます。
海外に所有している不動産の名義を法人に切り替えることもひとつの手段です。

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海外不動産投資に向いている人の3つの特徴

海外不動産投資は日本国内での不動産投資とは違いが多々あるため、挑戦をするにはハードルが高いと感じられます。

現地に住んでいるなど、海外に馴染みのある方は、コミュニケーションの問題もすんなり解決することができます。
注意する点は、海外での投資を行う場合、日本の不動産業界のような対応を受けられる訳ではないということです。

ここでは海外不動産投資に向いている人の特徴を3つ挙げていきます。

現地の言語に堪能

海外不動産投資を行う際は、現地の言語を理解している方が有利です。現地の不動産会社との交渉や契約、管理などの必要な意思疎通を現地の言葉で執り行う必要があります。

現地の言葉で交渉できれば、管理会社とのコミュニケーションもスムーズです。

投資している物件が海外にある以上、自分自身で現地を見に行くことは難しいので、現地の不動産会社に管理を任せるのが一般的です。

現地の言葉が堪能であれば、コミュニケーション不足によるストレスを軽減できます。

現地にビジネスパートナーがいる

不動産投資を行う現地にビジネスパートナーがいれば、代理人として様々なサポートを依頼することができ、非常に心強いです。
特に不動産の購入を検討するならば、信頼できる現地の専門家に相談することをおすすめします。

今の時代、インターネットである程度の情報収集は可能ですが、正確な情報は現地の不動産会社やエージェントに問い合わせる方が確実です。

日本語と現地の言語が堪能なエージェントを雇うには費用がかかりますが、取引には安心の材料になります。

もしくは、海外不動産投資に強い不動産会社を選ぶことです。海外に拠点を持つ日本の不動産会社から購入する方法もあります。

この場合は日本人スタッフに対応してもらえるという安心感があります。投資物件も安全性の高い物件を紹介しているので、リスクを回避できるメリットもあります。

現金で不動産を買える

海外での物件の購入は、十分な融資を受けられないケースがあります。日本の金融機関では融資の条件がとても厳しく設定されているためハードルがかなり高く、海外で外国人が利用できる金融機関も限られています。

融資の必要がなく、資金調達ができる方は海外不動産投資に向いている方といえます。現金で購入できる、または多くの部分を現金で購入できる方が適しているといえるでしょう。

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まとめ

海外不動産投資は、今後の人口増加や経済成長が見込める国や地域を対象に行うことで、高い利回りによる収入が期待できます。資産を分散することも可能です。

東南アジア諸国やエジプトなどの新興国が主な投資先として検討されますが、メリットを最大限に受け取るためにデメリットも理解しておくことが大切です。

今回、様々なデータを見てきましたが、ご自分の投資目的に合った投資先を見つけて、海外不動産投資で上手に資産運用をしていきましょう。

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この記事を書いた人

三井邦弘のアバター 三井邦弘 ブログ編集長

日本生まれの韓国人。関西大学卒業後、ソウルでガイド事業開始。2010年EC運営会社設立。2013年製菓製造販売業開始。2016年和食レストラン開始。2018年ウェブマーケティング会社設立。2019年Token NewsのKorea Managerを担う。現在、アジアとアフリカへ投資(企業、不動産、ETF)実行中。

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